23年前、料理人の道を決めた頃

19歳の僕は東京 勝どきにあるフレンチレストラン「双葉亭」の門をたたきました。

その店を仕切る総料理長こそ師匠 松熊良祐氏です。

当時からこの業界では重鎮な方で色々なChefがよくお店に来られてました。

門司出身の方で同郷という事もあり目にかけて頂いたことは今でもよく覚えてます。

私が、双葉亭を6年お世話になって退社した後は、福岡に帰福。なかなか、連絡も年1度の年賀状だけになっておりました。

やきとり稲田をオープンする事になって、わざわざ東京からお越しになり、叱咤激励をいただきました。

それからというもの、いつも心にかけていただき、「地震は大丈夫だったか?」

「雪は大変そうだな!」

福岡の情報を東京で知るといつも、心配のご連絡頂き、そんな日々が続いていました。

先日小包がとどきました。

入っていたのは総料理長が現役時代に大切に使っていたこちら。

イニシャル入りの洋包丁。

料理長「お前が何が喜ぶかわからんでの。」

私「こんな大切なもの使えません!」

料理長「お前の店で使えたら使ってくれ!」

そんな事、師匠に言われたらお返しすることも出来ないし、これを大事に使うのがお礼になるのかと思い、今使ってるいます。

年季と思いがたくさん詰まった包丁はどの包丁よりも輝いています!

本当に感謝して、そして大事に使わせて頂きます。